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ソーシャル・キャピタルとの関係

近年、健康を高める人々の関係性や社会的な結びつきといった社会資本や社会関係資本、人間関係資本などと訳されるソーシャル・キャピタル(Social Capital)の概念が生活の質(以降QOL:Quality Of Lifeと記す)の向上の基盤として国策において注目されています(内閣府,2002;2007)。

保健政策の方向性を示す「地域保健対策検討会報告書―今後の地域保健対策のあり方」(厚生労働省,2012)では、住民のニーズの多様化・高度化に対応した地域保健対策推進の柱として、ソーシャル・キャピタルに立脚した健康づくり、健康なまちづくりの展開が盛り込まれました。報告書には、ソーシャル・キャピタルの本質である、人と人との絆や支え合いは、日本社会を古くから支える基盤であったとの補足もあり、今改めて、地元といわれる居住地の人と人との日常の関係性に着目する必要性を示唆しています。

ソーシャル・キャピタルと健康に関する多数の知見の集積から、近隣地域への愛着が介在することにより健康行動や健康レベルに変化が起こり、その恒久性が担保されるとのモデルも示されています。(Carpiano RM, 2008)

ソーシャル・キャピタルとの関係図

イチロー・カワチ 他編,藤澤由和 他監訳:ソーシャル・キャピタルと健康,日本評論社,2008,p137

参考引用文献

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